お知らせ

2018-07-18 09:00:00

真備竹林麦酒より御礼

拝啓

酷暑の候、自然の猛威に立ち尽くす人の多さに、言葉を失います。みなさまのお近くにもきっと同じ思いの方々がおられることと存じます。

 

7月7日、七夕の日の早朝、私ども真備竹林麦酒醸造所を育んでくださった岡山県倉敷市真備町が水に沈みました。幸い、私どもの醸造所と併設のビアホールは少しだけ高台にあり、床上50センチほどの浸水ですみましたが、製麦プラントを備えたマインド作業所やグループホーム10部屋を含め、2500世帯が2階まで床上浸水、全壊です。家中が泥にまみれました。
私どもNPO法人岡山マインド「こころ」の仲間たちも、グループホームのアパートや作業所の屋根の上で、7時間救助のゴムボートを待ちました。そこから見える風景は、大きな池の中から2階部分が生えているようで、不安や怖さを通りこして不思議な気持ちになりました。

 

あれからはや12日が経とうとしております。私たち真備竹林麦酒醸造所をはじめ、岡山マインド「こころ」は多くのボランティアの方々や支援者の方々のおかげで、泥だらけの床が拭き上げられ、ごみの山から息をさせていただけるようになりました。本日も吉備土手下麦酒醸造所の永原社長さんと西村さんが二度目の支援にお越し下さり、醸造所を洗い流してくださいました。そして、何より、みなさまから送っていただきました義援金230万円の内の200万円をとりあえずと、ご持参くださいました。本当に助かりました。

 

真備町ではあの日から夜に音がしません、田んぼのカエルの鳴き声もしません。ひとつのまちが平等に沈み、これから平等に「復興」していく前夜のようです。私ども真備竹林麦酒醸造所はこれからまちのみなさんと共に「復興」へと向かいます。みなさまのお志をいただき、再び起き上がってまいりますので、お見守り下さい。ただ、今の私どもはみなさまからいただいた「志」金をお返しできる自信がありません。まずは私どもが自分の足で立ち上がり、まだ泥に埋もれたあまた多くの家々が立ち上がるまで、新たな「まちづくり」に向けて精進して参りますことを覚悟し、お許しいただければと思います。

 

この12日間、地域の家々の泥をかきだす、ドロドロの家具や畳を運び出す、がむしゃらにこんな毎日を重ねてまいりました。これからも続きます。でも私たちは必ずやこのまちと共に起き上がります。製麦プラントも復活させます。

 

想いしかない今の私どもではございますが、皆さまへの感謝の言葉とかえさせていただきます。ありがとうございました。必ず。

 

敬具

 

2018年7月18日

 

特定非営利活動法人 岡山マインド「こころ」
真備竹林麦酒醸造所 一同